抗がん剤

抗がん剤の副作用と用語集

下痢・便秘について

抗がん剤は作用の仕方などにより複数の種類に分かれています。化学物質でがんが増えるのを押さえて、がん細胞を破壊する治療法を「化学療法」と呼びます。
一方がん細胞だけが持つ特徴を分子レベルで捉え、それを標的にした薬である分子標的薬を用いることを「分指標的治療」と言います。
更にがん細胞の増殖に赤割る体内ホルモンを調整してがん細胞が増えるのを押さえるホルモン剤を用いた治療を「ホルモン療法(または内分泌療法)と読んでいます。

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抗がん剤を用いると様々な副作用が想定されます。 下痢・便秘
化学療法の影響で腸の粘膜があれて炎症を起こすことがあります。また感染が起こり下痢になることがあります。
対策は消化の良い食事と十分な水分補給です。下痢止めを処方されることがあります。
脱水症状・1日4回以上の激しい下痢、下痢が数日続く、血便が出て痛みが強い、などの症状です。
化学療法の影響が神経に及ぶと腸の動きが鈍ります。そして食事量の低下によって便秘を来します。対策はやはり水分を多めにとること、無理をしない程度に身体を動かしてみることが必要です。
下痢・便秘いずれにしても症状が重く苦痛な時は、速やかに医師に申し出るべきです。”

口内炎の予防策

抗がん剤治療では脱毛や血球の減少など様々な副作用が引き起こされますが、中でも比較的発症頻度の高い副作用の一つに口内炎が挙げられます。
これは、抗がん剤治療による副作用で免疫力が低下し、口腔内の細菌などが増えることで引き起こされる症状です。

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口内炎ができてしまった場合は、粘膜を保護するための塗り薬やうがい薬を使ったり抗菌薬などで炎症を抑えますが、普段から炎症を起こさないための予防対策を行うことが一番効果的です。
うがいや歯磨きは最も効果的な対策法の一つで、一日に何度も行い口腔内をいつも清潔な状態にしておくことで炎症などを起こしにくくすることができます。ただ、口腔内を傷つけることのないよう磨き方や歯ブラシの選び方にも注意が必要です。
また、普段の食生活において、酸味や辛味の強い食べ物や、極端に熱いものや冷たいものを避けることで、口内への刺激を最小限に抑えることも有効的です。
抗がん剤による副作用で唾液の分泌量が低下することもあるため、口腔内が乾燥しないように水分をこまめにとったり、市販の口腔ケアスプレーなどを利用して常に口腔内が潤った状態になるように気をつけましょう。

味や匂いがない時

抗がん剤治療は辛いものです。場合によっては長時間の点滴を行い、それをが数日に及ぶこともあります。
それだけではなく、副作用も大変苦しいものです。多くの方が吐き気、発熱、倦怠感、脱毛、しびれなどに悩まされます。
特に辛いのが吐き気です。現在はとてもよい吐き気止めのお薬ができたため、かつてのような「金たらいを抱えて」というようなことはなくなりましたが、それでも1週間から2週間くらいは吐き気に付きまとわれます。

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これだけでも物が食べられず、体力がなくなるというのにさらに味覚障害がでて味や匂いが変わってしまうことがあります。水を飲んでも苦かったり、口の中に膜がはってしまったようになったり、塩味が感じられず、何を食べても味気ないような状態が続きます。
味覚障害は時間がたてば治ってくるものなのですが、その時には次の抗がん剤の投薬時になってしまい、また同じことの繰り返しとなります。
これは副作用なのでどうしようもないことなのですが、対策のひとつとして、亜鉛を摂取することがあります。味覚は亜鉛が不足すると障害を起こすからです。
血液検査で亜鉛の量を調べてもらい、少なかったらぜひ一度処方してもらってください。

筋肉,関節痛について

抗がん剤は何が辛いかというと、その副作用です。一番恐ろしいのは白血球の減少。これにより感染症を引き起こし、場合によっては死にいたることもあり得るのです。
その他にもお薬によっていろいろな副作用が出ます。吐き気、倦怠感、しびれ、脱毛など。
その中に筋肉,関節痛が場合があります。

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特にパクリタキセルを使用する場合によく起こり、投薬直後に発生することは少なく翌日から3、4日して痛みが出てきます。人によってその激しさは異なりますが、多くの方は骨や関節の中がズーンと痛いような、なんともいえない疼痛に悩まされます。
このような場合、無理をせずにすぐに症状を医師や看護師にお話ししてください。現在はロキソニン等、よい痛みどめたたくさん出ており、痛みの対策としてきちんと処方してくれます。
また、この疼痛のため夜眠れないような場合もあります。その時も誘眠剤や痛みどめがあります。経口剤もありますし、座薬などもよく効きます。 抗がん剤は他の副作用もきついものです。
痛みで眠れなければさらにそれらの副作用も辛くなります。抗がん剤のための筋肉,関節痛なのですから、苦しかったら我慢せずぜひ痛みどめを処方してもらいましょう。

白血球減少は要注意

抗がん剤はがん細胞を主体として攻撃をし、破壊する機能をもつお薬です。
ではどうやってがん細胞と正常な細胞とを見分けるのでしょうか?
それはがん細胞の特徴である、増殖が速いかどうかで見分けています。従って、正常な細胞でも増殖が速いものはがん細胞とみなし、一緒に攻撃してしまうのです。

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その中で最も気をつけなくてはならないのが白血球減少です。白血球は外部から体内に侵入した細菌を殺す細胞です。増殖のスピードが早くがん細胞と間違えられてしまうのです。
抗がん剤を投薬直後はまだ体内に白血球はたくさん残っていますが、その命は約1週間ほどです。投薬時には白血球が作られなくなり、体内にあった白血球の数がどんどん減っていき、約1週間ほどで最低となり、その後また作られ増えてきます。
ですから白血球の数が少なくなる時期、投薬後から1、2週間は人ごみの中には行かない、マスクを着用する、うがい、手洗いをしっかり行う、生ものを食べない等の感染症の対策が必要です。
目に見えない白血球の減少は大変怖いものです。この時期に感染症にかかると命にかかわります。 しっかり対策を取るよう、心得ましょう。

赤血球減少・ヘモグロビン減少に関して

抗がん剤治療を行うと、がん細胞を減少させるのと同時に、健康な細胞、組織も攻撃してしまいます。
骨髄細胞に影響が及ぶと、白血球、赤血球、血小板の全てが減少してしまいます。
赤血球減少・ヘモグロビン減少が発生すると(7g/dl以下)、少し動いただけで息が切れたり、動悸が激しくなったり、めまいをおこしやすくなります。

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また、全身へ酸素を運ぶ役目のヘモグロビンが減少するので、非常に疲れやすくなります。
怖いのは、突然のたちくらみで転倒をしてしまうことです。対策としては、鉄剤の服用や造血作用のあるビタミン剤の服用が挙げられます。
症状がひどくなってしまった場合には、輸血を行うという手段もあります。現在の輸血用の血液は感染症等の危険はほとんど無くなっていますが、長期間の輸血による、鉄分の臓器への付着には注意しなければなりません。
その辺りは主治医とよく相談し、抗がん剤治療との両立とバランスを図っていくことが大切です。

血小板減少など

現在医学の最終砦と言えると抗がん剤ですが、体に良いものでは有りません。点滴で行う抗がん剤にしろ、薬による分子標的薬も含め体には大きな負担と成ります。
本来人間の体は体内で栄養を取り入れ、またミネラルを含んだ水を取り入れ免疫力を自分で高めて行く、その様な仕組みに成っているのです。

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しかし、免疫力低下により、本来癌細胞を自分の力で退治出来たのが出来なく成り、癌細胞が増殖して行くのです。そもそも手術によって何らかの臓器に手を加えた場合、確実に体力と免疫力は低下しているのです。そんな中薬により体内に強い毒を取り入れるのですから、体に負担が無いはずが無いのです。それでも生きる為に、癌と闘う為に、頑張るしか無いのです。副作用として血小板減少が有りますが、その対策として常に血液検査をする事により状態を確認して行きながら様子を見る事です、他にも色々副作用が有りますので日々の生活の中で常に細かく状態の変化をチェックして行きながら、少しでも気に成った事が有れば直ぐにドクターに伝える事が良いでしょう。また出来れば、免疫力の向上も心掛けると良いです。

ビリルビン増加の原因

抗がん剤の副作用の1つでビリルビン増加というものがあります。
血中の赤血球が破壊されたとき生じるビリルビンは通常ならば肝臓で分解され胆管を通過後に腸管に排出されます。健康ならば適量を保つため人体に支障をきたす事はありません。
しかし抗がん剤により肝細胞が破壊され肝臓の機能に異常が起きるとビリルビンが正常に処理されず増加してしまうのです。

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ビリルビンが増加すると皮膚や白目が黄色くなる黄疸という症状が現れます。
個人への抗がん剤の摂取適量を算出する時に血中に含まれるビリルビンの量を参考にもしますので癌患者にとって血中に含まれるビリルビンの量は大変重要になっていきます。
また黄疸の症状の他にもビリルビン自体に毒性があり患者への影響が懸念されます。対策としては黄疸の症状が現れたら抗がん剤の摂取量を制限したり場合によっては中止しも検討しなければなりません。
黄疸の症状が現れたら速やかに医師の診断を受けましょう。

AST(GOT)上昇について

抗がん剤を使用して治療をしている方、その家族に知って欲しいことのひとつに、その副作用があります。
副作用の症状を知っておくことで、初期のうちに対処をすることができます。
副作用の中には、血液検査などをして始めてわかるものもあります。
なかなか外からの症状ではわかりにくいので、担当医師から検査をすすめられた場合は、必ず受けるようにしましょう。

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AST(GOT)上昇は、血液検査によってその値の変化がわかるものです。肝臓に含まれる酵素であるAST(GOT)は、肝障害を引き起こしてしまった場合、血液中に流れ出すことによって発症します。抗がん剤が肝臓に負担をかけることで上昇してしまうものです。
対策としては、定期的な検査は必ず受けるようにし、ほんのわずかな体調の変化でも担当医へ伝えすことが大事です。
肝障害は、重症になると脳への障害も引き起こす、軽く見てはいけない抗がん剤の副作用です。副作用は早めの処置をして、抗がん剤治療をを安心して受けたいものです。

ALT(GPT)上昇について

抗がん剤による副作用はさまざまです。その副作用が出たからこの対策をしましょうというような単純なものではなく、ほかの薬を投与されている場合もございますし、複数の抗がん剤を投与している場合もございますので、副作用の症状とあわせてその対策を取らなければなりません。

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ALT(GPT)上昇について見ていくと、これは肝臓に含まれる酵素をさします。薬物を投与すると肝障害を起こします。
それが血中に漏れ出すとこの数値が上昇することになります。ほとんどの抗がん剤は肝蔵で感じ代謝されることになります。しかし、その際に肝臓が障害を受けてしまう事が有り、この数値が上昇する結果となるのです。
ですので、肝障害を引き起こした結果、ばあいによっては肝不全を起こすこともありうるのでこの数値が上昇するときは注意がひつようとなるのです。
意思が判断しやすいような症状なら処置もできますが、食欲不振や嘔吐など本人の自己報告がないと把握できないものは処置が遅れることにもなりますので、自己管理をしっかり行うことが大切です。

γ-GTP上昇には注意

抗がん剤はその作用の強さにより、ガンを退治してくれる強い味方になります。
そしてその強い作用のために、正常な組織なども、壊してしまうことがあります。そのため、抗がん剤を投与している前後と治療中の時は、定期的に、体の中に悪い変化がおこっていないか、色々な検査が必要となってきます。

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その検査の一つとして、γ-GTPがあります。
γ-GTPという酵素は、肝臓の働きを示す指標です。そしてそれは血液検査によって、調べられています。そしてそのγ-GTP上昇が見られると、肝臓がかなり弱っているという指標となるのです。
そのため、その値が上昇すると、抗がん剤投与治療中であると、その治療を一時的に中止する対策が取られます。
また、治療を開始する時であると、その値に異常値が見られると開始することはありません。そして、内服薬等の治療を実施して、その値が安定することで、その時点で始めて抗がん剤の治療を開始することになります。

手足症候群について

手足症候群とは抗がん剤治療中に起こる、手や足に対しての症状の総称です。
以前は手足症候群はそう大した副作用でないと考えられていましたが、実は進行すると日常生活に支障をきたすほどになります。
軽度の場合は手足がしびれたり、ピリピリとした感覚が起きる感覚異常といった程度ですが、進行するに従って、赤みを帯びたり、むくみがおきたり、水膨れとなったり、さらには爪が変形したり変色するようになります。

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とくに赤みをおびたり、角質層のひび割れ、水膨れができることによって激しく痛む場合が多く、歩行や作業に支障をきたすようになります。
はっきりとした対策はありませんが、何よりも初期段階でのケアが大切になります。例えば傷みがある場合などに熱いお風呂に入るなどして刺激を与えたり皮膚が弱るような状態にしないこと、またクリーム類を塗ってひび割れなどの症状を軽減することができます。
左右両方の手足の状態に注意して感覚異常がおきていないか、また変色などの症状がおきていないか注意深く観察して、なんらかの異常が感じられた場合は少しでも早く主治医に相談するようにしましょう。

吐き気・嘔吐・悪心への対策

抗がん剤による副作用には、脱毛、血球の減少、吐き気などが挙げられますが、その中でも身体的に辛いのが吐き気・嘔吐・悪心といった症状です。
これらの症状は、抗がん剤が消化管の粘膜を刺激したり、嘔吐中枢と呼ばれる中枢神経を刺激することで引き起こされます。

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以前は、症状への対策には胃薬などの服用が行われていましたが、最近では強い制吐作用のある薬剤の開発によって症状が改善できるようになっています。
制吐剤だけに頼るのではなく食生活に気をつけることも大切で、胃に負担をかけないよう油っこい食べ物を控え、甘味や辛味、ニオイの強いものを避けることで、投与による症状の発生を最小限に抑えることができます。
また、治療中には米や粥などのニオイや湯気で吐き気が増強されることもあるため、主食を麺類などに置き換えたり冷ましたものを食べるのも有効的です。
消化のしにくい食物繊維を多く含む食品を避けることで症状を改善することもできますが、不足がちとなる栄養分についてはサプリメントなどを利用して効率良く摂取するようにしましょう。

食欲低下の場合に

抗がん剤の副作用には嘔吐、下痢、便秘、脱毛などがありえます。特に多いのが消化器症状で、その中のひとつが食欲低下です。
食欲低下が起きるのは、抗がん剤を投与しはじめて2日~14日程度です。また、抗がん剤による副作用の他にも、ストレスなど精神面でも大きく関わっています。
食欲低下に陥ってしまった場合、どんな対策をとれば良いのでしょうか?

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まず言えるのは、「食べられる時に食べたいものを食べる」という事です。
がんの治療中は、体がエネルギーを必要とするため、食べたくないからといって食べなければ、体力が落ちていってしまうばかりです。
ですので、比較的体調の良い時に、食べられるようなものを少しずつでも良いので口に含みましょう。食べやすいものですと、ゼリーやプリンが食べやすいでしょう。
フルーツや野菜もおすすめです。栄養も採れるので一石二鳥です。ジューサーで野菜ジュースやフルーツジュースにしたら、さらに飲みやすくなります。ただ、グレープフルーツジュースは、イレッサ服用中は控えましょう。
お味噌汁、コンソメスープなどの汁物もおすすめです。具にも豆腐など、食べやすいものを選びましょう。

出血について

抗がん剤はがん細胞を直接攻撃、破壊することでがん細胞の増殖を抑制します。がん細胞に効果があるという事は残念ながら正常な細胞にも少なからず影響を及ぼしてしまうのです。
代表的な副作用に内出血や鼻血、血尿や便に血が混じるなどの症状があります。

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これは抗がん剤が血中の血小板という細胞を減少させてしまうからです。血小板には止血作用があり傷を塞ぐと言う役割があります。その血小板が減少してしまうために少しの傷でも出血し血が止まりにくくなってしまうのです。
対策としては自己防衛を促される事が専らです。まずは歯ブラシは出来るだけ柔らかい物を使い過度な運動を控える事。大量に血を失う事は命に関わりますので日々の生活には十分注意してください。また長時間の入浴やお酒の飲みすぎには気を付けましょう。血流を良くしすぎるとそれだけ沢山出血しやすくなってしまいます。
抗がん剤以外の薬を使う場合にも担当医とよく相談し自宅療養を受けている人は何か異常が起きたら直ぐに病院へ行きましょう。

だるさ・倦怠感の対策

抗がん剤投与後にどうしようもない、だるさ・倦怠感を身に感じる患者さんが多いと思います。
だるさ・倦怠感はがんを患っている患者の中に特に見られるのが、抗がん剤投与の治療中に多い事が確認されています。
自分はがんであると言う事の精神的な問題で体力の低下に伴い機能が低下した時に発生する症状として思われています。

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倦怠感は精神的な部分が大きく、その他に不安や内臓の機能低下に伴い様々な原因から発生する事が確認されていますが、体を休める事で回復が期待出来ますが、がん患者の場合は回復が遅い事が解っています。
また抗がん剤投与後に数日後に起こる倦怠感はどのようにして起こるのかは解明されていません。そしてその対策として、水分不足、呼吸、貧血などと共に倦怠感を誘発する原因を特定して、これらを回避し抑制する事が重要となります。
対策をするうえで、必要な食事と水分の摂取などと共に理学療法などを用いて患者にストレスを出来るだけ与えない事などで、慎重に治療を行わなくてはなりません。

咳嗽、空咳の予防法

抗がん剤治療における副作用の一つに咳嗽、空咳がありますが、これらは発熱や呼吸困難などを伴うことも多く、ときには深刻な肺機能障害を引き起こすこともあるため十分気をつける必要があります。
咳嗽、空咳は風邪と間違いやすく見逃しやすいですが、痰を伴わない咳が長時間続くようであれば、抗がん剤による肺障害発症の前兆の可能性があるといえます。

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そのため、気になる場合は市販の咳止めなどを用いるようなことをせず、早めにかかりつけの医師に相談することが大切です。
咳嗽、空咳などの症状を和らげるには、酸素吸入を行ったり薬剤を投与することとなりますが、症状が発症しないよう患者自身で予防対策などをとることも大切です。効果的なのは、正しい呼吸法を身につけたり、リラクゼーションや心理療法を取り入れて気分を落ち着けることです。
また、抗がん剤治療中は免疫力が低下するため、細菌やウイルスなどに感染しやすくなりますので、風邪などにかかって肺に負担をかけることがないよう、栄養価の高い食事をとり免疫力や体力維持を心がけましょう。

間質性肺炎について

抗がん剤の副作用は、軽いものから重いものまでさまざまです。患者さんの状態が悪いほど、副作用が強く出るという傾向もあるようです。
抗がん剤の副作用として、間質性肺炎にかかる人もいます。
間質性肺炎とは、肺の間質部分に起こる炎症で、いったん患ってしまうと治療がとても難しい病気です。

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主な症状は、呼吸困難やせきなどです。この病気は、イレッサという薬剤と関連があると言われています。
間質性肺炎の症状が進むスピードは、症状が出てから、生活に支障が出るまでは、通常は数年近くかかりますが、抗がん剤の副作用が原因となる場合は、早い段階で重症化することもある恐ろしい病気です。
そのため、対策としては、空咳や息苦しさなど少しでも異常があれば、すぐに医師に相談をしましょう。
これくらいは大丈夫かもしれない、と自分で判断せずに、いつもと違う症状が出れば、早めに医師に伝えることが重要です。
そのままにしておくと命に危険が及ぶ場合もあるのです。

血清クレアチニン上昇に注意

癌の治療として、抗がん剤の投与はよく知られています。そしてその治療をおこなうことによって、ガンを撃退することができます。そのため、それを投与することで、何人もの人がガンを治療して治すといったことを実施しています。
しかし、それだけガンを治す働きのある抗がん剤は、その威力と共に、副作用もかなりあるのです。

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そしてその副作用の中の一つとして、血清クレアチニン上昇があります。血清クレアチニンは血液検査によって、上昇しているか知ることができます。
そして、それが上昇するということは、腎臓の機能が弱っているということにつながります。そのため、血清クレアチニン値は必ず、定期的に調べておく必要があるのです。
その値が上昇したまま、抗がん剤の治療を続けていると、腎臓が壊れて働きを持たなくなる場合もあるためです。そのため、定期的なその血液検査によって、異常値が見られた場合は、抗がん剤治療を一時的に中止するといった対策が取られます。

BUN上昇について

抗がん剤の副作用には、さまざまなものがあります。重篤なものから軽微なものまで種類はありますが、どの副作用も辛いものです。
これらの副作用はコントロールが難しいのが現状です。
副作用の種類をしっかり理解しておくことが、治療においてとても大切なことです。

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副作用のひとつとして、BUN上昇という症状が報告されています。BUNは尿素窒素のことですが、腎機能の状態を示す指標のことです。
つまり、BUN上昇とは、腎機能が破壊されて腎不全を引き起こしてしまうという症状です。症状の程度によっては、透析する必要がある場合があります。
原因としては、抗がん剤の腎機能に与える影響があげられます。
BUNを尿中に排出される際に、抗がん剤の作用で腎機能の障害が引き起こると、BUNの濃度が上がってしまうのです。
対策としては、十分な輸液と利尿、尿のアルカリ化を徹底して行うことです。
腎機能が低下してしまうと副作用を抑えるのは難しいですから、可能な限り予防に力を注いでいきたいところです。

心電図異常に注意

癌の治療として最もよく知られているものとして、抗がん剤があります。
その抗がん剤は、ガンの治療として必要なものですが、必ず副作用も見られます。副作用は、人によってその違いがあり、ある人は副作用が軽かったり、ある人はとても重かったりします。そしてその副作用を放置していると、体に異常な変化が見られるため、それが見られるようになると、要注意が必要となります。

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髪の毛が抜けたりするものは放置していてもそれほど、体の中には影響はないのですが、体に直接影響が見られる副作用については、敏感に対処することが必要なのです。
そしてその副作用として最も注意しなければならないものとしては、心電図異常が挙げられます。心電図は定期的におこなう検査です。その検査で、異常が見られた場合は、すぐに対応することが大切です。
それは、それをおいておくと、命の危険があるためです。そしてその対策としては、医師にその異常内容について診断をしてもらい、内服薬や点滴でその異常について、治療をおこなうこととなります。

ショック・アナフィラキシー様症状について

ショック・アナフィラキシー様症状は、全身性で重度で急激に起こるアレルギー反応です。
食べ物によってや、蜂に刺された時などに起こることがよく知られています。しかし、抗がん剤での治療によってもショック・アナフィラキシー様症状は起こるケースがあり、十分な対策を取ることが大切です。
抗がん剤によるショック・アナフィラキシー様症状は、投薬治療後に見られます。血圧が下がり、呼吸困難になったりしますが、重症の場合は意識不明にないり死に至る場合もあります。
症状が見られた場合は、速やかに救急車を呼び、処置を施す必要性があります。

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抗がん剤を使用している患者さんの場合、アナフィラキシー様症状の対策として有効なものがあります。
それは、病院での抗がん剤治療の後は、すぐに病院を出ずにしばらく様子を見ながら、院内に留まっておくことです。万が一病院内で症状が出た場合は、すぐに注射薬を打ってもらい症状緩和をすることができますので、安心することができます。

消化管穿孔について

抗がん剤は、がん治療においては主要な治療方法のひとつですが、それに伴う副作用も広く知られています。 髪の毛が抜けたりする、倦怠感がある、吐き気がするというのは、代表的な副作用ですよね。
こういった分かりやすい副作用であればいいのですが、中には分かりにくい副作用というのもあります。
そのひとつに、消化管穿孔というのがあります。抗がん剤の副作用として発症する消化管穿孔の場合、その多くは小腸に発生します。 まれに結腸にも発症します。

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では、この消化管穿孔を事前に何か対策は打てないものなのでしょうか。事前に予兆を察知することが、何よりの対策となることでしょう。
消化管の穿孔の場合には、先行して下痢や腹痛があることが多いのです。その際に、腹部単純X線写真で小腸のガス像と鏡面像が認められます。 さらに、腹部CT検査では、大腸を含む腸管の拡張が認められるのです。
これを早期に発見して気づくことが、何よりのとなるのです。

咳嗽、空咳について

癌を患い抗がん剤での治療を受けている方も多いことでしょう。抗がん剤は副作用も多種多様で、その中には副作用とは思わずに、違う病気の症状と勘違いしてしまうものもあります。
咳嗽、空咳もそんな抗がん剤の副作用のひとつで、風邪などの症状と間違われるケースもあります。抗がん剤の副作用による咳嗽、空咳には、特徴があるので見分けやすくなっています。

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それは、風邪の場合の咳とは違い、痰が出ないで長い間空咳が続くものです。
癌治療の副作用による咳嗽、空咳には、その背後に肺障害が隠されている場合もあります。自己判断で市販の咳止め薬やのど飴で、その場しのぎの対処を取ることにないように、気をつけたい症状です。
対策としては、なかなか咳が止まらずに、胸苦しい感じが続くようなら、担当医師にその旨を伝えることです。
風邪とは明らかに違う咳症状ですので、自分でも早目に感知しやすい副作用でもあります。癌治療中は些細な体の変化も見逃さないようにしましょう。

BUN上昇について

抗がん剤の副作用とは、軽微なものから重篤なものまで多数多用です。
一般的には使われる患者さんの症状の重度で悪い状態ほど、副作用が強くでる傾向にあるとされています。
最近では複数の抗がん剤を同時に使用するケースの場合も多く、さらに続々と新しい作用メカニズムを持った分子標的薬が登場しています。

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血液検査でわかる抗がん剤を使用した時に出る副作用は自覚しにくい反面、医師は把握しやすいですが逆に副作用の原因で食欲低下や吐き気といった症状の場合は本人や家族からの報告が必要になります。
BUN上昇では、不要物であるBUNは尿中に排泄されますが抗がん剤によって腎障害が起こると血中のBUN上昇が起こります。
BUN上昇が起こり、気を付けなければならない事は腎組織が高度に破壊されると腎不全となり透析が必要になる場合もありますので、気を付けておかなければいけません。
副作用を起こす原因は個人差もあり、容態などもありますので気を付けておくのが良いでしょう。

心電図異常

抗がん剤の治療において、とても辛いのは副作用です。
その副作用の種類は多く、重いものから軽いものまでさまざまなものがあります。
副作用をなくすことは現代の医療では難しいですが、副作用について知っておくことは治療において大切なことです。

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治療を行っていると、心電図異常、という症状が起こることがあります。 期外収縮や頻脈のような軽い不整脈の場合もあれば、命にかかわるほどの重篤な発作の場合もあります。
抗がん剤の併用薬の服用により、不整脈が誘発されることがあります。 もともと心臓の疾患を抱えていたり、不整脈持ちの人は、特に注意が必要です。
これらの心電図異常は、抗がん剤の作用が原因です。 抗がん剤が心臓のイオンを取り込むときに、心臓の働きに影響を与えてしまうのです。
また、低カリウム結晶など、電解質異常により心臓に影響を与えることもあります。
心臓はとても大切な臓器ですので、なにかあったら主治医に相談すると良いでしょう。

ショック・アナフィラキシー様症状について

抗がん剤を使用するとショック・アナフィラキシー様症状が起きる場合があります。
これは抗がん剤だけに限らず、ほかの医薬品(造影剤、解熱消炎鎮痛薬、血液製剤など)などが原因となる場合もあります。
症状としては、のどの痒み、くしゃみ、じんましんというものから腹痛、嘔吐、さらには動悸、息切れ、意識の混濁などを引き起こすこともあります。

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特に呼吸器に支障をきたす場合などは大変危険ですので、投与後は直ぐに帰宅することなく病院で経過を見守ることが一般的です。
このショック・アナフィラキシー様症状の出かたとしては、まずじんましんなどの皮膚症状があらわれ、その後嘔吐などの消化器に、そして呼吸器にと順をおって、または同時に複数発生する場合があります。
これらは医薬品に対しておこる過敏反応であり、初めての投与後30分程度で引き起こされる場合があります。また2回目以降の投与でもショック・アナフィラキシー様症状は起こる可能性があるため毎回経過を見守る必要があります。

消化管穿孔に関して

抗がん剤は、体のあらゆるところに副作用をもたらす可能性があります。
しかし、それだけ副作用があるということは、それだけその薬ががんに対して効き目があるということの裏返しでもあります。
陽子線治療などという、副作用の少ない治療法もありますが、これは自由診療となり、まだまだ高額です。
現実的には、抗がん剤なのです。

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そんな副作用のひとつとして、消化管穿孔があります。 では、消化管穿孔には、どのような症状があるのでしょうか。
まずは、これを原因とする下痢や腹痛があります。少し進行すると、腹痛が急に増強します。さらに発熱や腹部圧痛、反跳痛といった急性腹膜炎の所見があらわれます。
それに加えて、白血球の高度の増多や減少、CRP値の急上昇が認められます。
では、なぜこの症状が発現するのでしょうか。これは単純に抗がん剤の副作用によるものです。
ただし、これに腫瘍が絡んでくると、複雑になり、悪性リンパ腫などの腫瘍が退縮して生ずる穿孔というのもあります。

ビリルビン増加

ビリルビンというのは耳慣れない用語ですが、ヘモグロビンの構成物であるヘムが分解されてできるもので、黄疸の原因となるものです。痣に見られる黄色もビリルビンによるものです。

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異常がない場合、血中に生じたビリルビンは肝臓で処理され、胆汁や尿となって体外へと排出されます。ところが、抗がん剤の作用で肝臓が障害を受けると、この働きが阻害され血中のビリルビン濃度が上昇することがあります。また、胆道がん、膵臓がんなどのがんの場合には胆汁の通り道である胆管が塞がれ、こちらも結果として血中ビリルビン濃度が上昇します。
ビリルビンの血中濃度が高くなると黄疸症状が発現します。ビリルビン自体にも毒性があり、その処理機能が低い新生児の場合には脳にビリルビンがたまることによって様々な神経障害、発作、異常反射、異常眼球運動という回復不能な障害が生じる可能性があります。したがって、ビリルビン増加の原因が抗がん剤であれば、減量・中止も検討しなくてはなりません。

血小板減少に関して

抗がん剤治療を行うと、その抗がん剤の副作用で骨髄抑制が起こってしまします。そうなると、骨髄で作られる白血球、赤血球、血小板が減少してしまいます。

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ここでは、血小板減少に関してお話をします。血小板が減少すると、出血しても血が止まりづらくなるという症状が現れます。
数値で表すと、10万(/uL)以下になると、血が止まりにくくなってきます。
5万(/uL)以下になると、歯茎や鼻の粘膜から出血し易くなります。
さらに3万(/uL)以下になると、脳や臓器からの出血が心配になってきます。抗がん剤を投与している間は、原因となる骨髄の抑制が続いた状態なので、造血作用の向上はあまり期待できません。
対策としては、まず、身体をどこかにぶつけないようにする、特に頭を強くぶつける行為は避けてください。対処療法としては、血小板の輸血が最善です。
ただし、頻繁に輸血を行うと抗体ができてしまい、輸血の効果も半減してしまうので、主治医と相談した上で抗がん剤とのバランスを考えながら治療を進めていくことが必要です。

咳嗽、空咳について

抗がん剤副作用の、原因と症状で咳嗽、空咳についてです。
これは、抗がん剤が原因の肺障害の発現の可能性があり、見逃せる症状ではありません。そのため、市販の咳止め等は用いずに、主治医にいち早く相談をすることが必要になります。
また、免疫力が著しく低下するため、咳だけでの判断はできないのです。間質性肺炎等の場合も考えられます。

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呼吸困難に陥る場合が殆どですし、治療が困難を極めますので、いち早く主治医にご相談ください。
また、軽減するための措置もありますが、素人判断ではお勧めできません。
治療方法に関しては、主治医が詳しいので、主治医にご相談なさってみては如何でしょうか。
手術で気道を確保する方法等色々あります。酸素吸入等色々有りますが、自己判断では危険です。といっても、苦しい状態で冷静な判断はできないでしょうから、とりあえず病院を受診されてみてください。
ご家族にとってもつらいことだと思いますので、こういった場合は、専門家に頼りましょう。

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